大泉井頭針灸院

傷痕療法

膝の手術痕への鍼【古傷療法】

先日来院されたお客様で

手術後の膝が痛む

という方がいらっしゃいました。

美容矯正にいらっしゃったのですが、診て欲しいということでしたので拝見しました。

 

わたくし院長は、長年、関節運動機能回復の治療をしてきたので、関節の調整は得意です。

手技による膝関節の調整も多く携わってきましたが、大きな手術を受けた関節は、手技による整復は難しいです。

元々の構造が変わってしまっていますから。

 

この方も、大きな手術だったそうで、関節内の靭帯の再建と、半月板という軟骨の修正により負担のかかる部位の変更が行われていました。

半年前にボルトを抜いて、手術は終了していますが、関節運動に制限があり、ちゃんと曲がらないのが気に入らないそうです。

私としては、これだけのオペを受けてしっかり歩けるだけ幸せだ、とも思いましたが、正座が出来るようになりたいそうです。

 

そこで、今回は鍼の治療をする事にしました。

美容鍼コースも受けられる方だったので、そのついで、と言っては何ですが、追加サービスの様なものです。

傷痕療法

かなり大きな手術痕ですね。

まあ、膝を開くオペだとこんな感じですか。

 

鍼は手術痕の周りに打ちます。

ちょっと本数を多く使うのですが、鍼そのものは浅い鍼です。

 

鍼の刺激により、手術痕の組織の拘縮が弛むのだ、と言われています。

 

この刺鍼法を誰から教わったのか、何で知ったのかも忘れてしまいましたが、かなり昔から使っています。

そして、非常に効果が高い事が多く、難しい患者さんを治療するときに、随分と助けられた経験があります。

 

治療後は

「膝が軽くなった」

と仰っていて、膝関節の可動域も広がっていました。

 

問題は予後なので、要観察ですね。

 

この方には、ブログの掲載の許可を貰ったので、また後日、経過を記事にしようと思います。