大泉井頭針灸院では、女性のびまん性脱毛症による頭皮の薄毛に対して育毛の専門コースを設けています。
その施術の中で行われる頭皮に打つ鍼についてお話ししようかと思います。
頭皮に打つ鍼
以前に何度か記事にしたことがある閻三針(エンサンシン)という脱毛症に対する鍼治療では頭皮に打つ鍼がメインとなる鍼術でした。
やはり、髪の毛の育毛を目指す以上、頭皮に鍼をするのは直感的にも重要に思います。
当院で行なっている育毛の鍼は、頭皮鍼だけでは無いのですが、先ずは頭皮に打つ鍼についてお話ししようかと思います。

薄毛対策となる鍼の刺入
頭皮は皮膚層と頭蓋骨の間にあまり余裕が無いので、真っ直ぐ打つ鍼(直刺)はやりにくいです。
ですから鍼を少し寝かせて斜めに刺入(斜刺)するのが一般的です。
これを更に鍼を寝かせて頭皮の内側に沿って鍼を入れていく打ち方もあります。これは昔から頭皮の血流を改善する鍼法とされ、頭皮がぶよぶよとし過ぎている状態(頭部瘀血)を改善するのによく効きます。
しかし、育毛に限って言えば、薄毛の方のほとんどは頭皮が硬く張っている方ばかりなので、この鍼を使うことは少ないです。
とは言え、部分的に頭部瘀血のある場合もありますので、その場合には必須の鍼になります。
薄毛に対するツボの選択
当院の頭皮の鍼は、当時の閻三針を元にして考えられています。
特に防老穴は重要で、育毛に必須のツボと言っても良いかと思います。
防老についてはかなり昔に記事を書いていますので、そちらを参考にしてください。
他にも健脳、生髪という閻三針独自のツボもあります。これらは頭髪の状態によって他のツボと差し替えたりしていますので、流動的に使用しています。
防老プラス数ヶ所のツボで頭皮の鍼をまとめているケースが多いです。
頭皮以外の育毛の鍼
髪の毛の育毛が目的なので頭皮にする鍼は重要です。
しかし、これだけで髪の毛が生えてくるとは限らないのが、脱毛症の治療の難しい所です。
当院の育毛の鍼術では、身体のバランスを整えることが非常に重要だと考えています。
特に、女性のびまん性脱毛の場合は、自律神経やホルモンなどのバランスを東洋医学的に整えることで、発毛する確率を大きく高めることができます。
具体的には、患者様の持っている疾患によって対処が変わるので、通常の鍼治療と重なる部分が多いのですが、当院独自の育毛のメソッドによる鍼も行っております。
ご興味のある方はお気軽にご相談ください。